裏を返す(うらをかえす)

 「初回の遊女を再び呼ぶ意」、つまり、1度入ったことのあるコンパニオンに再び入ることを言う。  昔々のお話から…。  遊郭で、客が初めて登楼することを「初会」と言った。実際には、座敷に上がって店の者(二階廻し)に格子の中で見た遊女をの特徴を話してご対面。お酒を飲んだりしてしばらく時間を潰して(遊女は話をすることも飲食することも許されていない。だから客は見てるだけ)床につく。ただし、格式の高い店だとただ寝るだけ。  二回目に登楼することを「裏を返す」という。当然、初会よりも遊女は親しくなり、話もするようになる。遊女屋には、遊女の名前を記した札が下がっているが、この札を客が指名すると裏返すことから来ている。  三回目に登楼することを「馴染み」という。客は「馴染み金」という祝儀を出し、これは遊女が気に入ったので長く通うという意味が含まれている。ここで初めて遊女は客と寝る。三回目の登楼で客が「馴染み金」を出さないと「客人」と呼ばれ馴染みにはなれない。

分類:風俗/全般、風俗/吉原
使用頻度:☆☆☆
関連用語:本指名

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